カルテット 第6話 不可逆の黄色【感想】
カルテット 第6話
カルテット5話で真紀(松たか子)さんの夫さん(宮藤官九郎)がすずめちゃん(満島ひかり)の前に現れたところ終了し、衝撃的でしたが今回もなかなか衝撃的なラストでした。
第5話のレビューの感想です。
以下ネタバレを含みます。見逃した方はオンデマンド版で最新話が観れます。
人って価値観が合う、器が広いかどっちかないときついでしょ
前半部分は、ほぼ真紀さんと夫さんの夫婦間のすれ違いを独白形式でとても丁寧に丁寧すぎるぐらいに描かれていました。ヘタなホラーを観るよりよっぽと怖かったです。
夫さん「いつまで恋人同士でいること」を望んだ結婚
真紀さん「家族になること」を望んだ結婚
お互い想像して望んでいたことがいつの間にか逆になっていて、そのことに気づいたときにはもう戻れなかった。唐揚げにレモンかけないで、大切な本を鍋敷きにしないで、映画観ているときに、「このいい人?悪い人?」っていちいち聞かないでってあのとき言っていれば違ったのかもしれないと思うけど、もう戻れない。夫さんからすれば、もうそれをしてしまった時点で無理なのだ。真紀さんだって、クラシック聞きたいけどファンキーモンキー聞いてたかもしれないし、「私、幸せだな」って本当に本心だったのかなと。人はいつでも幸せなはずはないし、それでも自分が幸せだなと言い聞かせているようにも感じました。
そんな夫婦のあり方、軋み方が痛いほど伝わってきて、観ていてキツかったです。
この独白を真紀さんは教会で話していて、結婚するであろうカップルが教会に入ってくるところもすごいな。
2階から落ちて死ぬ人もいるの
夫さんが3階のベランダから落ちて入院している際、隣のベットに入院して、顔面包帯ぐるぐる巻の家森(高橋一生)に唐揚げにレモンかけられることが嫌だと告げる。家森の「そんなことで」と笑った。家森は知っていて、第1話でからあげにレモンかけるのは不可逆だという話をしていたのだ。
そして、今回は巻夫婦のお話で終わるのだなと思っていたところに、黄色の上着を羽織った有朱ちゃん(吉岡里帆)登場。家森さんの家の鍵を手に入れて?家に侵入。すずめちゃんはガムテープぐるぐる巻にされて監禁状態。真紀さんのバイオリンを手にしたところに夫さんと遭遇。バイオリンを渡す、渡さないもみ合いになり、有朱ちゃんが2階のベランダが落ちてしまうところで第6話終了。有朱ちゃん、邪魔者扱いしていた私だけれど、いざ死ぬのかとなると動揺が隠せないです。
不可逆の黄色
「カルテット」は、色の使い方も毎回気にしているのですが、今回は黄色。レモン、すずめちゃんの靴下、家森と夫さんが食べるバナナ、商店街を歩く巻夫婦の真紀さんが持っているバッグ、有朱ちゃんのコートが今回黄色。どれも、不可逆を表しているような気がして不穏な感じです。
別府(松田龍平)は真っ暗ななかに閉じ込められて、家森は雪山を彷徨う、部屋に閉じ込められるすずめちゃんどうなるカルテット。
おわりのはじまり
第7話の予告、「おわりのはじまり」どうなるのでしょうか。全く予想していなかった展開の連続に動揺と、期待が入り交じっている気持ちです。このままだとこのドラマは何年を見返すことになり、DVDに特典映像とかあったら購入しそうな予感。そして、坂本裕二最高傑作になりそうな予感がしています。
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