『カルテット』第3話 緑と赤は補色そしてカツ丼 【感想】
『カルテット』第3話
『カルテット』みる心構え
今回も『カルテット』第3話凄まじかった。なんか、ただただ夢中になってみていた1時間でした。無意識に肩の力が入っていたようで、朝から疲労感でいっぱいです。「ちょっとブログを書く体力が.....」と言い訳して逃げたくなるかんじです。観ている人がこれなのだから、製作されている方の消耗は凄まじいことでしょう。などと要らぬ心配をしてしまいます。
『カルテット』はながらで観ることできないので、それなりの準備が必要ですね。私の母は、録画して、セリフを聞き逃したら巻き戻しをしてまで観ているそうです。
私も他のドラマは録画して観たらすぐ消しているのですが、『カルテット』は何が伏線になっているかわからないので消すことができません。最終回までいったらまた1話から観直すつもりです。
坂元裕二作品は観る側に心構えが必要ですね。
すずめ(満島ひかり)ちゃんの回
マニアックですが、今回演出が土井裕泰さんではなく金子文紀さんでした。この方も『逃げ恥』の演出されていたようです。演出の方もチェックしてみるとより『カルテット』にハマれるかもしれません。
第二話の巻鏡子(もたいまさこ)の マジシャンは「右手で興味を惹き付けて左手で騙す」はここにつながってくるのですね。その昔、世の中の話題になった「超能力詐欺事件」にすずめちゃんはずっとこの過去に追われていたのですね。
職場で毎日「出て行け」とメモ用紙が貼られていてもそれをそっと引き出しにしまうすずめちゃん。それでも笑顔を絶やさないすずめちゃん。一人でお昼ごはんを食べるすずめちゃん。
「親子でしょ」「家族なんだから」って言葉にずっと苦しみながら、それを笑顔で飲み込んできたんだろうな。
「家族のお祝いごとなんで帰ります」といって別府(松田龍平)もしかり。
自分一人だけ「赤色」なのに、まわりの「緑色」に無理して合わせて、飲み込まれてきたんだろうなと。
緑のバスになかなか乗れない。一人バス停のベンチでドーナッツを食べるすずめちゃんみて苦しくなった。
緑色のそば屋でカツ丼
緑色の壁のそば屋、緑色のダウンを着た巻真紀(松たか子)に囲まれて一人ぽつんと赤い服を着たすずめちゃん。また、親が死んだんだから、病院行かなきゃだめかな。と飲みこまれそうになったところを
巻「軽井沢帰ろう」「みんなところへ帰ろう」
の言葉で救い出してくれた。
同じシャンプー使って、同じ食器使って、洗濯物も一緒にして
巻「そういうのでもいいじゃないですか」
そいう形もあっていい。
極めつけ最後に
巻 「泣きながらごはんを食べたことある人は生きていけます」
巻さんはペットボトル1本の距離もつめることができなかったすずめちゃんに二車線道路をもすいっとつめてしまうんだなと。
あと、坂元裕二『それでも生きていく』の食堂のシーン思い出しました。被害者の兄(瑛太)と加害者(風間俊介)と加害者の妹(満島ひかり)の3人のシーン。あれも名シーンですね。
wifiつながりました
なかなかつながらなかったwifiが最後につながった。
すずめちゃんが別府にキスする前、手袋をはずして手を差し出すシーン。(すずめちゃんも解放されたのかな。一歩踏み出した)
クリスマス終わったの(餅つき大会をやっているってことはたぶん)に一生懸命イルミネーションを装飾する別府と家森(高橋一生)それもみんなそれぞれ、
「そういうのでもいいじゃないですか」
つながっている気がします。
ボーダーかぶってる問題
他にも「淀君」「ウルトラソウル」「ハローグッバイ」「ボーダーかぶってますよ」
そんないろんなキーワードが入り交じっていました。
個人的にボーダーをよく好んで着ている私には、「ボーダー」をかぶっている問題は切実で人ごとではなかったです。そんなに考えて「ボーダー」着ていなかった。
ブログのシーンで(安藤さくら)声だけ出演していた。「読まれることのない手紙」みたいでよかったです。声だけでも充分な存在感。
あと、今回すずめちゃんの「みぞみぞ」のシーンがなかった。こんな観てる人に「みぞみぞ」させておいて(笑)
次回は、家森さんの回です。その回の主人公の演奏がそのストーリーを象徴している気がしているので家森さんがどんな演奏するのか楽しみです。
1話と2話の感想はこちらです。よろしければ合わせてご覧ください。